FC2ブログ

リハビリの世界の話を患者さんやそのご家族、またこれからリハビリに興味を持ちたいかたなど、リハビリの専門家ではないかたにも読んでいただけるようわかりやすいことばでブログにしてみました。趣味の話も少々。                    (旧タイトル・理学療法士板東蓮三郎の視点論点)

患者さんを記憶

 私は理学療法士養成校の学生だった頃、散髪はよく渋谷のチェーン店の床屋さんを利用していました。担当してくれる理容師さんは毎回違うのですが、あるときの理容師さんから「私以前にお客さんの髪を切ったことがあります。つむじの形に見覚えがあります。」と言われたことがありました。
 毎日たくさんのお客さんの髪を切り、常連さんでない限りお客さんの顔をいちいち記憶していないであろう床屋さんでも、商売柄つむじの特徴は記憶に残っているんだなあと、面白く思いました。

 医師でもあった作家の渡辺淳一さんの本を読むと、かつて手術を担当した患者さんと再会したもののその患者さんのことを思い出せず、手術をした傷口を見たら思い出した、という話が載っていました。

 私も病院のロビーで何となく見覚えのある男性に声をかけられ、「その節はお世話になりましてありがとうございました。」と言われたものの具体的な内容はさっぱり思い出せないことがありました。
 毎日何人もの患者さんに接していると、申し訳ないのですが少し前の患者さん個々の記憶が曖昧になってきます。しかし患者さんにとってはその病院である程度時間をかけて治療を受けた治療者なのでよく覚えてくださっているようです。ありがたいことです。
 どうしようかと思ったのですが「その後調子はいかがでですか?」とうかがってみました。「はい、足の調子はとてもいいです。」と言って片方の足を少し上げ足首を動かして見せてくださったりすると、やっと「ああ、アキレス腱の切断でリハビリをやった患者さんだ。」という風に何とか少しずつ記憶がつながってきます。

 リハビリのように一人の患者さんと1度接し始めるとある程度長い期間おつきあいをするようになるので、それなりに印象を留めることもできるのですが、それに比べ毎日もっと多くの患者さんと外来で会い、患者さんお一人当たり数分ずつという接しかたになるお医者さんたちは、患者さんお一人お一人の顔を覚えて対応するのは難しいだろうな、などと想像しています。
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

URL
コメント

パスワード
秘密
管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL : http://to4580.blog11.fc2.com/tb.php/1060-b8c71f01
<< 脳挫傷 | TOP | アメリカの脳卒中の患者と >>