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リハビリの世界の話を患者さんやそのご家族、またこれからリハビリに興味を持ちたいかたなど、リハビリの専門家ではないかたにも読んでいただけるようわかりやすいことばでブログにしてみました。趣味の話も少々。                    (旧タイトル・理学療法士板東蓮三郎の視点論点)

やさしくすてきな理学療法士??

 先日の朝日新聞の土曜版「be」の相談コーナーに、「息子2人が2人とも勉強もせず目的もなくこのままニートになってしまうのではないか」と心配した母親からの相談が掲載されていました。
 この記事を読んだとき昔リハビリの仕事で出会った同じような悩みを抱えた患者船井さん(仮名)のことを思い出しました。

 自転車で転んで骨折し整形外科からリハビリに回ってきた船井さんも2人の息子さんのお母様で、とても上品ですてきなおばさまでした。
 私よりも少し若い息子さん2人が高校を出たあと進学をするでもなく仕事をするでもなくただ家にいるというのです。
 船井さんのご主人は中央官僚から民間の会社に天下ったという経歴の持ち主で挫折を経験したことがなく、勉強がうまくできないという息子さんのことをまったく理解できずに頭ごなしにしかりつけるばかりで、萎縮してしまった息子さんに対して船井さんはどう接していいのかわからず、「息子たちがあのようになってしまったのは私のせいだ」と気に病んでいました。
 そんなときに病院のリハビリで出会った理学療法士の私に対して、
こんなやさしくてすてきな息子さんをお育てになったお母様にお会いしてみたい。どのようにお育てになったのかお話を伺ってみたい。」と言われてしまいました。
 実際、私の勤める病院に患者として受診しにきていた私の母が私のところに(後で私が支払いをするために)診察券を渡しにきたところを見かけ
「板東先生のお母様でいらっしゃいますね。」と話しかけ、しばらく話し込んでいたようです。
 
 私の理学療法士としてのやさしい顔はあくまでも営業用の顔です。
 自宅では母とは喧嘩ばかりで、母にとっては「ちっとも私の言うことをきかないどら息子」と思っているはずで、私の母が船井さんにどのように応じたのか聞いてみたかったです。
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