リハビリの世界の話を患者さんやそのご家族、またこれからリハビリに興味を持ちたいかたなど、リハビリの専門家ではないかたにも読んでいただけるようわかりやすいことばでブログにしてみました。趣味の話も少々。                    (旧タイトル・理学療法士板東蓮三郎の視点論点)

平行棒

 最近知人が勤める特別養護老人ホームを見学する機会がありました。
 その老人ホームではリハビリのための部屋があるわけでなく、機能訓練は利用者の居室や廊下、共用の大広間(デイルーム)でおこなわれ、平行棒も訓練器具も持っていないのだそうです。
 家庭の中でリハビリをおこなうとしたらそこに平行棒や訓練器具があるわけではなく、老人ホームは家庭に代わるお年寄りの「生活の場」なのだから、そこでのリハビリは、自ずからそれが主たる目的ではなく、家庭に準じて器具などは使わず、生活の中の動作をおこなって生活しやすくするための「生活リハビリ」としておこなわれるべきものである、との考えです。第一、平行棒があっても置く場所がないのだそうです。
 日頃、平行棒や使える器具があればそれに頼って仕事をしている私としては、そのように考えるべきだったのか、と多く学ばされたなあと感じて帰ってきました。

 しかし、自分の勤め先に戻って、ここではどのようにできるだろうかと考えているうちに、今のここでのやりかたも悪くはないのではないかと思えてきました。
 しっかりつかまっても動かない平行棒に両手でつかまれるから安心して歩けるお年寄りが何人かいます
 そのような人にとって平行棒なしで歩く怖さは、満足に泳ぐことができない水泳の初心者が足がつかない深さのプールで泳ぎの練習をするときの怖さに似ているのではないかと私は思います。
 その中での歩行を繰り返しながら足に力をつけ自信をつけて、それより上級の歩き方に進める人は進んでくれればいいのです。

 せっかく自宅ではない施設に入所しているのだから、そのような機会が与えられるというやりかたがあってもいいのだと思います。
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