リハビリの世界の話を患者さんやそのご家族、またこれからリハビリに興味を持ちたいかたなど、リハビリの専門家ではないかたにも読んでいただけるようわかりやすいことばでブログにしてみました。趣味の話も少々。                    (旧タイトル・理学療法士板東蓮三郎の視点論点)

実習生の生活

 東京の一流広告代理店の新入社員の女性が過重な残業に耐えかねて自殺したり、東京オリンピックのために急ピッチで建設中の新しい国立競技場の建設現場で月に200時間残業をさせられていた若い作業員が自殺して社会問題になりました。
 医療の世界でも最近研修医があまりの長時間労働に過労死したり自殺したりする例が続きました。
 日本の社会では勤務先のために「わたくし」を殺して長時間労働を提供する事を美徳とする風潮があります。それに苦しんでいる一個人がその不条理を訴えても上司からは「仕事に不熱心で不忠実な怠け者」と見なされるばかりで、誰かが死ななければ誰も問題に振り向きません。

 私が理学療法士のインターン実習生だった頃も、帰宅後レポートを作成するのに睡眠時間を大きく削らなければならず、身体的にはいっぱいいっぱいでしたが、そんなとき学校の教官からは「寝なくても死なない。」などと平気で言われました。
 医療の世界では(医療に限らずどの世界でも)先輩たちの間に「自分たちもそういう時代を経験してきている。修行中は睡眠時間を削って多くのことを経験し身につけるのが当たり前。」という意識があります。
 また病院は研修医の長い労働時間を必要な労働力としている面もあるそうです。

 最近NHKの特集番組で「睡眠負債」という考え方かたが紹介されました。
 時計や光など時間がわかる一切の刺激を排除して自然に目が覚めた時刻といつも起床する時刻を比べた「差」の蓄積を「睡眠負債」とし、若いときから負債が多い人は、将来脳梗塞や心筋梗塞、認知症などを発症するリスクが大幅に高くなる、ということです。

 新人の健康面も考慮した教育システムや、多くの従事者により労働力を分け合うワークシェアリングのシステムをもっと社会全体で考えるべき時期に来ているのだと思います。
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